アレスノモノカキ Go

北海道・函館から発信している、やっぱり、”物書きもどき”の、”アレス”による、”趣味”と、”放浪”のブログです。

コンプレックス・シアター 後編~劇座不手際「161.9」

 (カテゴリ:演劇、映画)     函館市芸術ホールで行われた、「コンプレックス・シアター」15日は、公立はこだて未来大学演劇部 劇座不手際の、「161.9」という公演を観てきたのでそれについて書きたいと思います。

 主人公・祥子の家族の間で起こる、とある出来事を綴った舞台でしたが、そのとある出来事は、祥子の家族の事情にも深く関わる事だったのですが、そのような複雑な家庭の中でも、”家族の想う気持ち”を一生懸命に描いていて、何だか優しい気持ちになれる舞台だったなぁ・・・、そう思いました。  後、アナログレコードといった小道具で、ザ・ドリフターズの話を父の修平がするシーンがありましたが、確かに、ここは、「ダメだこりゃ」と、「踊る大捜査線」に出ていた俳優(故・いかりや長介さんが)と、世代で分かれてしまいますものね、印象が・・・(ちなみに、ワタシは前者ですが)

 でも、この舞台の父・修平の、不器用ながらも、娘を想う気持ち(うちの父にも、何か似たところがあります)、祖母の明子の思い出話といい、温かい話だったなぁ・・・、と思えました。

 ラストシーンの、祥子が身長を測るシーン、ここで、「161.9」の意味が分かるのですが、これが、家族と共にこの家で成長を続けてきた、祥子の”想い出”だったのでしょうね、きっと。

 ・・・と、いいお話だったのですが、劇座不手際の関係者かどうかは分からないのですが、途中、観ている時の笑い声が結構大きくって、個人的には、「・・・うぅん・・・」と思えました。(それだけが、不満な所でしょうか)    ☆☆☆

 ・・・という訳で、「コンプレックス・シアター」で観られたのは、この作品と、劇団PaPの「お初」の2作品でした。  ワタクシは、劇団PaPの「お初」に1票、投じてきました!  その理由はといいますと、全体の話の流れが、「お初」の方が(個人的に)」上手くまとまっていた上に、展開が序盤から中盤は、なかなか読めず、こっちの方が面白いと思えたので。  そして、観客のマナーも、こちらの方が良かったので。  ・・・以上の理由で、「お初」に入れました。

 でも、劇座不手際の皆様も、良い作品でした!  劇座不手際も、12/22~23の、演劇フェスティバル 学生編で、公演があります。  そちらも、期待しております。(劇団PaPもです)

 「コンプレックス・シアター」は、面白い試みでした、本当に。